◆中世ドイツの単位

名称 分類 確認された時期 現代における目安
ルーテ 距離 9世紀以前 3.14メートル
=10フース
クラフテル/
クラフター
距離 9世紀以前 1.74メートル
紙の取引で多用された
エレ 距離 9世紀以前 50〜60.2センチメートル
絹や布の取引で多用された
16世紀のリンネル取引用の60.2センチメートルが標準とされていた
シュー 距離 9世紀以前 29.2センチメートル
足の大きさに由来?
≒30センチメートル
ケプラー(17世紀)によって29.2センチメートルと制定された
フース 距離 9世紀以前 31.4センチメートル
フートに相当
28〜32センチメートルまでバラバラ
ラインランド・フース(31.4センチメートル)が最も普及していた
ツォル 距離 9世紀以前 2.61666センチメートル
インチに相当
=1/12フース
リニエ 距離 9世紀以前 0.218055センチメートル
=1/144フース
マイル 距離 9世紀以前 7.9756キロメートル
25400フースが標準とされていたが、実際には国によってバラバラだった
・ヘッセン大公国:25000フース
・バーデン大公国:30000フース
・バイエルン王国:29186フース
・ハノーフェル王国:29209フース
・ウェルテンベルク王国:28649フース
・プロイセン王国:31385フース
モルゲン/
アッケル/
ターゲヴェルク
面積 9世紀以前 1256平方メートル
2頭立ての牛が半日がかりで耕す面積
後に400平方ルーテと制定される
マース 体積 9世紀以前 2リットル
ぶどう酒を計る際に多用された
1.8〜2リットル程度
マルテル 体積 9世紀以前 100〜400リットル
穀物を計る際に多用された
100〜400リットルとかなりバラバラ
アイメル 体積 9世紀以前 30〜307リットル
30〜307リットルと酷くバラバラ
ケプラー(17世紀)によって3.5ツェントネル(166リットル)と制定された
シェッフェル 体積 9世紀以前 175リットル
枡によって測った液体量
マルク 重量 中世初期 244.705グラム
フランス由来の貴金属の計量単位
=8オンス
プフント 重量 19世紀 476グラム
およそ470〜500グラムの範囲でバラバラ
標準的なものが476グラムとされている
グラン 重量 19世紀 0.0619791グラム
グレーンに相当
=1/7680プフント
ツェントネル 重量 19世紀 47.6キログラム
=100プフント
プフェニヒ/
プェニヒ/
ペニヒ
通貨 中世  
ドイツ(神聖ローマ帝国)の基本通貨
イギリスまたはトロワ市(フランス)のペニーからの派生と思われる
シリング 通貨 中世  
=12プフェニヒ
グルデン 通貨 中世  
=30シリング
=360プフェニヒ
クロイツェル/
クロイツァー
通貨 中世  
=4プフェニヒ
ドゥカーテン/
ドゥカーティン
通貨 15世紀  
=270クロイツェル
=1080プフェニヒ
=90シリング
=3グルデン

最終更新日:2014年3月23日

注意:
 【確認された時期】
  文献で確認される最も古い表記で、「これ以前には存在しなかった」というものではありません。
  手元の文献にて「この時期には既に使われていた」と確認可能な時期を記述しております。
  実際にはここに書かれている時期よりも古くから使われていた可能性は多々あると思われます。
 【現代における目安】
  可能な限り当時の縮尺に合わせていますが、時代や地方によって大幅に変化するため、あくまでも目安として解釈してください。

◆参考文献:
 単位の歴史(イアン・ホワイトロー 著/富永星 訳)大月書店
 歴史の中の単位(小泉袈裟勝 著)総合科学出版
 丸善 単位の辞典(二村隆夫 監修)丸善